レーザー冷却された極低温原子集団は、温度、原子数密度、 閉じ込めポテンシャルの形状と次元性、なかんずく原子間相互作用の強さと符号など、 系を特徴づけるほとんどすべての物質および外部パラメターを連続的に変えられる究極の人工量子物質である。 研究者のバックグランドは、原子物理学、物性物理学、量子光学、 量子化学、量子情報と多岐にわたり、 これら異分野の研究者間の交流からクーパー対凝縮分子のBEC間のクロスオーバーの観や、 微細加工された半導体基板上に浮揚された冷却原子で量子情報処理を行うアトムチップの作製などの画期的な研究成果が生まれている。 理論的にもサイクリック相などの新しい量子凝縮相、 高速回転BECにおける分数量子ホール状態、 引力BECにおける循環の量子化の破れなどの新現象が次々と予言されてる。 講義では、ボース・アインシュタイン凝縮の基礎の話から始めて、 現在進行中の最先端の話題を紹介するよていです。